事例(4) [一棟アパート] 相続対策のつもりでアパートを建てたが、上手くいかず


宮城県仙台市
K・I様

職業: 会社役員
年齢: 61歳
家族:
【一棟アパート】
時価: 7000万円
ローン残高: 1億2500万円

ご相談の経緯

バブル時代の頃、相続対策のつもりで代々受け継がいで来た土地に、隣接していた駐車場を買い足し、2億ほど借り入れて、一棟収益物件を建てました。大きな買い物でしたが、当時は会社の業績も右肩上がりに成長していたので、怖いという思いはありませんでした。あの頃は、大きなお金を扱うことに対して、私だけでなく世間みなが抵抗を感じていませんでした。父の代からのつきあいということもあって、銀行はおどろくほどあっさり資金を出してくれました。どんな審査があったのかどうかすらよく覚えていません。

その後、バブル崩壊。
幸い、私の場合は本業がそれほど不況のダメージを受けなかったので、なんとか当面はマンションを維持できましたが、年を経るごとに高い利息と、築年数経過による収益の悪化が重くのしかかり、完全に経営が破綻しました。売ろうにも、価格の大幅な下落

「先代に申し訳ない。自殺して残金を保険金で賄おう」と何度も考えながら、会社のこと、従業員のこと、そしてご家族を考えて思いとどまられたそうです。

月々の支払いがもう少し安ければなんとか支払えると考えて銀行に返済計画の見直しを申し入れましたが、応じてもらえませんでした。長年良好な関係を保ってきたのに、こんなときは冷たいものです…

やがて競売開始決定通知が届いて、相談に来られました。

マンション投資任意売却119番による解決のポイント

相続対策失敗の典型的なものです。
借金で死を選ぶ必要などありません。
「命の代償で家を守ろうとすることこそ先代がお許しにならなかった」との奥様の言葉に同感です。 大きな物件のことでもあり、残債の支払いは少し厳しいかも知れませんが、I様の場合は事業の方が順調ですからがんばっていただけると思います。

I様のご感想 ~すべての手続きを終えられて~

物件は失いましたが、賃借人に大きな迷惑を掛けることもなく、新しい家主の方に買っていただけてほっとしました。
自宅の近所にある物件なので、今でもしょっちゅう目に入ります。
複雑な気分ですが、それでも毎月80万の支払いに四苦八苦していた頃を思えば、今は楽です。新しいオーナーさんは、自分がしたくてもできなかった改装をしてくれて、物件は見違えるようにきれいになっています。それを見ると、「住んでいる人にとってはこれで良かったんだな」と気持ちが救われました。
俺のものではなくなったけど、大事に使ってもらえてよかった、と。
相続対策なんてうまいこと言われていい気になったのがいけませんでした。
土地を守るつもりが逆に失うことになったのは、私の完全なミスです。




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